
「 物語を紡ぎ、未来を描く 」
~ 大きな愛を ~
南国青年会議所
第50代理事長 槇尾 絢子
【はじめに】
南国青年会議所は今年、創立から 50 年という節目の年を迎えます。半世紀もの⾧きにわたり、この南国青年会議所が活動を続けてこられたのも、生まれ育った地域への愛を胸に切磋琢磨してきたメンバー、愛情深く南国青年会議所の活動を支えてくださった関係団体各位、そして今日まで歴代理事⾧の地域への愛が込められた物語を絶やすことなく紡いできた、南国青年会議所シニア会の先輩方、皆様のご尽力の賜物です。人は決して一人で生きていくことは出来ません。愛は「他者を理解し、思いやる力」を生み、互いに協力し、信頼関係を築く原動力となります。南国青年会議所が繋いできた愛に心から感謝を申し上げると共に、次世代まで活動が続いていけるよう祈念し、2026 年度の事業を展開して参る所存です。
【現状と課題】
青年会議所は 1949 年、戦後の混乱期に「明るい豊かな社会」の実現を目指し、郷土と人々を愛する責任感と情熱を持った青年有志によって東京青年商工会議所が設立されたのが始まりです。それから 76 年、社会情勢は世界、日本ともに変化し続け、特に地方、私たちのまちである香美市、香南市、南国市、ひいてはこの高知県で、少子高齢化による人口減少、南海トラフ地震発生確率の上昇による不安感の高まりなどといった課題が山積しております。特に人口減少は昨年の出生数が 3,108 人であり過去最少の人数を年々更新し、喫緊の課題といえます。このままでは愛すべき地域の活力は衰え、産業、文化や伝統を継承する力さえ失われてしまいます。しかし、この地域と人を愛する私たちは、この現実にただ立ち尽くすわけにいきません。青年会議所は、昔も今も、地域の未来を切り拓く灯火となるべき存在であると信じております。
【 共同体としての物語 】
地方創生の名のもと、官・学・民の各分野において、多様な政策や取り組みが実施されてきました。効果を生み出したものも勿論ありますが、残念ながら局所的であり、結果、地方における人口減少、様々な資源の東京一極集中を是正するには至っておりません。そのような中において私は、地域の共同体としての物語を取り戻すことが、地方における人口減少への最大の対抗策だと考えております。人は、ただ単に住む場所を選んでいるのではありません。その土地に息づく物語に共感し、自らの人生を重ね合わせて初めて、心から「ここで生きたい」と感じるのではないでしょうか。では、その物語とは何か。それは、私たちが受け継いできた伝統であり、文化であり、先人たちの生き様の他になりません。今、私たち青年がすべきことは、地域の誇りを再発見し、その価値を愛をもって次世代へと語り継ぐこと。そして、地域の未来を支える若い世代、子どもたちに「このまちに生まれてよかった」「ここで生きていきたい」と思ってもらえる、そんな愛の溢れる未来を創っていくことであると考えます。
【 南国青年会議所創立 50 周年 】
理事⾧所信に込められた物語を紐解きながら事業を展開し、地域の皆様との関係性を紡いで来られた先輩諸兄姉への愛と感謝を伝えるとともに、その軌跡を振り返り、次の世代へと想いをつなぐ節目の場として、南国青年会議所 50 周年記念式典、懇親会、事業を開催いたします。容易な挑戦ではありませんが、地域のリーダーであるメンバーと一緒に成⾧できる機会となるよう取り組んで参ります。この 50 周年では歴史を振り返るだけではなく、未来を見据えた新たなビジョンを地域と共有し、青年会議所の存在意義を再確認できるような事業を展開いたします。仲間と共に英知を結集し、物部川流域、ひいては高知県、多くの方々に開かれた場とすることで、「50 周年」が一過性のものではなく、愛と誇り溢れる次の 50 年へ続く礎となるよう努めて参ります。50 周年という節目は「終わり」ではなく「新たな始まり」です。変化の時代において、青年らしく果敢に挑戦し、時には失敗を恐れず、常に前進する姿勢を貫いて参ります。次世代に胸を張ってバトンを渡すことこそが、今を担う私たちの使命です。
【 未来を担う青少年のために 】
次世代を担う青少年の健全な成⾧は、地域の未来を形づくる礎です。健全な精神は健康的な肉体に宿る、よく知られた言葉ですが、地方では競技人口や環境の制約、部活動の地域移行など、子どもたちが触れられるスポーツの選択肢が限られつつあります。南国青年会議所では青少年が自らの可能性が広がる環境づくりを目指し、スポーツの振興に取り組みます。部活動や地域にあるスポーツ団体以外の競技が経験できる場は、子どもたちがより一層自分自身の得意分野を発見する機会となります。また、地域の指導者や団体との連携を通じて、世代を超えた交流と地域への愛と絆を深める契機ともなります。私たちは、スポーツを通じて、すべての子どもたちが輝ける地域社会の実現を目指します。
【 南国青年会議所創立 50 周年 】
本年度、南国青年会議所は、「物語を紡ぎ、未来を描く」をテーマに、地域の文化や伝統を見つめ直し、現代の言葉と手法で、それを若い世代に伝えていく挑戦を始めます。それは決して懐古主義ではなく、未来を生き抜くための文化的土台づくりです。ともに、地域の物語を紡ぎ直しましょう。そしてその物語が、誰かの人生の灯となり、まちの未来を照らす愛と希望となるよう、共に歩んで参りましょう。
2026年度スローガン
「 物語を紡ぎ、未来を描く 」 ~ 大きな愛を ~
基本方針
・南国青年会議所 50 周年記念式典、懇親会、事業の開催
・青少年育成事業